そうめん
まるで東南アジアを思い出すかのような、今年の日本の夏。私の住む京都でも、スコールのように夕立が降ったかと思えば、すうっと星空が広がり湿った夜風が吹いています。

焼きなすのっけそうめん。蒸し暑い午後、気だるい食欲にそうめんをゆでていると、いかにも夏休みという感じがします。
そうめんってベトナムの麺料理に合う、というのが私の持論。めんつゆを鶏ガラスープにしたりヌクマムを使うことによって、いつものそうめんも少し目先が変わるので、おすすめです。
まるで東南アジアを思い出すかのような、今年の日本の夏。私の住む京都でも、スコールのように夕立が降ったかと思えば、すうっと星空が広がり湿った夜風が吹いています。

焼きなすのっけそうめん。蒸し暑い午後、気だるい食欲にそうめんをゆでていると、いかにも夏休みという感じがします。
そうめんってベトナムの麺料理に合う、というのが私の持論。めんつゆを鶏ガラスープにしたりヌクマムを使うことによって、いつものそうめんも少し目先が変わるので、おすすめです。
うちの近所にはスーパーが3つあって、そのうちの1つのローカルスーパーに、よく行くおいしい魚屋さんがあります。
ここは面白いスーパーで、私が子供だった頃は市場だった場所が、駅前開発によってそのままひとまとめになってビルに入ったので、スーパーなのに今でも個人商店の集まりのような場所。八百屋さん、果物屋さん、お肉屋さん、惣菜屋さん…とそれぞれ独立した店舗になっていて、魚屋さんは2店舗が入っているため、なかなか充実しています。
料理教室で使う魚やえび、いかなどはもちろん、晩酌のためのおいしいお刺身なんかも、私は日々ここで買います。すごく品揃えがいいわけではないけれど、お刺身はいつだって新鮮で美しいし、その季節においしいものだけをきちんと扱っているところが好きなのです。
たとえば、春になると毎日のように並ぶプリッと厚いサワラの切り身は大好物で、これは京都ならではの醍醐味やなぁ、と毎年思う。身の詰まった近海のあさりも、今の時季には1盛り150円くらいで出回り、これは並ぶとすぐに売り切れてしまうので、見かけると迷わず買ってしまいます。頭付きの大きな甘えびや沖縄産の太いもずく、不思議な名前をした珍しい貝なんかのおいしさも、私はここへ通うようになって初めて知りました。
今年は冬が終わる頃から、生のわかめや青のりがとても気になっていました。
出始めはまだ少し値段が高いので、半月くらいジリジリ待っていると、1パック100円くらいに落ち着いてきます。たぶん、これが旬に突入した合図なんだと思い、そこからたっぷりと味わうのが私の食べ方。わかめはポン酢しょうゆがけにしたり、新たまねぎとサラダにしたり、それから知人から教わったしゃぶしゃぶ(だしにさっとくぐらせて熱々をほおばる絶品)にしました。
そして、青のりは料理教室の食材に。

ホーチミンの食堂で食べた、のりのスープにしてみました。現地で食べたものが青のりだったのかどうか、少し記憶がおぼろげなのですが、口に運んだ瞬間に「あ、懐かしい味!」と感じたことはよく覚えています。同じ海産物、ヌクマムとの相性もバッチリでした。
日本でもおいしい食材がうまくベトナム料理に変換されると、やっぱりふくふくと嬉しいものです。
遅ればせながら…
こちらのブログでは、あけましておめでとうございます。
すっかり2月になってしまいましたが、私のべトめし2010は、ベトナム北部の町・ハノイからスタート。コートの襟をかき合わせつつレストランを渡り歩いたり、温かいものをふうふうやったりしながら、冬のベトナム料理を満喫してきました。
昔から食べものや気候などすっかりホーチミン贔屓の私ですが、最近ほかの地方へもわりと足を運ぶようになって、ハノイのほうが好きやなぁ、と思わされるものがいくつかあります。そのひとつが、カフェ事情。
ハノイのカフェ、というか喫茶店と呼びたくなるような、古いコーヒー屋は素敵です。ホーチミンのカフェがバーンとお洒落で開放的なのに対し、ハノイの喫茶店はなんとなく地味で内向的。薄暗い店内に古めかしい音楽、お客さんの声もどこかひっそりとしている。でも、誰かと語り合いたくて腰を下ろしている、という雰囲気が、さりげないながらも絵になっているような気がするのです。
ハノイでしか見かけないドリンクメニューというのも、いくつかあります。

すっかり有名な、ca phe trung(カフェ・チュン)。大きな湖を展望できる、気持ちの良い雰囲気の老舗カフェで飲みました。
Ca phe trungとは、「卵コーヒー」という意味。ミルクコーヒーの上に、ふわふわのメレンゲがのっかっています。初めてカプチーノを飲んだベトナム人がアレンジして作った、と言われていて、確かにベトナム風カプチーノといった様子。身体じゅうにジワジワと染み入るような濃厚な甘さで、寝ぼけまなこの早朝にはピッタリです。

こちらはハノイで流行中の、ca phe sua chua(カフェ・スア・チュア)。ヨーグルトコーヒーという、摩訶不思議な飲みものです。
その名のとおり、コーヒーとヨーグルトがグラスに入って出てくるので、カチャカチャとよく混ぜ合わせていただきます。酸味×酸味という奇妙な味わいに、初めは???という感じの飲み心地でしたが、舌が慣れてくると意外においしい。
ハノイやホーチミンなどの都会はもちろん、どんなに田舎へ行っても、コーヒーだけはゆっくりと飲める。コーヒーを偏愛する身としては、まったくこれほど有難いことはありません。
青菜のおいしい季節です。
小松菜、ほうれんそう、春菊、水菜やみつば… 青菜は1年中出回っていますが、秋冬のものは茎まで柔らかく、生で齧ってもおいしいくらいに甘味やみずみずしさがあります。私の住む京都では、壬生菜なんかも手頃でおいしい菜っ葉のひとつ。
ベトナム料理で出会う青菜には、日本のそれとは少し目先が変わって、からし菜やクレソンやチャイニーズセロリなど、ちょっぴり独特のクセや香りを主張するものがたくさん。しかも、その強い香りを存分に生かして、躊躇することなくたっぷりと使う料理が多い。
私が好きなのは、せり。ベトナムの食堂で見つけると、ついつい食べてしまう青菜です。
日本のせりより葉も茎もぷっくりと大ぶりなのですが、風味は意外にも柔らか。以前は、おひたしや鍋などにしか使わない上品な野菜だなーと思っていましたが、ベトナムで豪快な炒め物なんかを食べるようになってからは、冬になると2束とか3束とかじゃんじゃん買い込むようになってしまいました。

せりとイカの炒め物は、今冬の料理教室でお出ししている1皿。
ベトナム中部の町、フエの大衆食堂で食べた味を思い出しながら作ってみました。ヌクマムがビシッときいていて、舌の上にほんのり広がる甘酸っぱさ。甘酸っぱいのはトマトやパイナップルを炒め合わせるからなのですが、この酸味の具合が絶妙で、多すぎても欠いてもいけない代物なのです。個性的なせりの香りや苦味がより引き立って、ヨッ、お見事!と合いの手を入れたくなるほどに巧妙な味つけでした。
日本のせりは繊細で味がからみやすいので、炒め物なんかにする場合は、調味料もぐっと控えめでいい。同じ素材でも、ベトナムと日本では味や姿形が全然違ったりして、それによって調理法も変わってきたりするから、料理をしていると実に興味深いものです。
ベトナム料理大好き!もっとマニアックなベトナム料理を知りたい!という読者が多いであろう、こちらのブログ。が、無謀にも今日はその期待を裏切って、最近発見した「カンタン鶏フォー」の作り方をご紹介しましょう。
どうせ簡単にアレンジしているんでしょ…と侮るなかれ、土壌は違えどおいしく作れる異国料理こそ、あらゆる食が溢れる日本ならではの特権ではないか、と私は常々思っています。
現地では本来、丸鶏をコトコト煮込んで作るフォーのスープ。フォーの味の決め手は、この鶏スープのもつ旨味とコク。今回は、そんな鶏肉の味わいを引き出しつつも、老若男女のご家庭で親しみやすい電子レンジを使ったレシピです。

1 まず、耐熱皿に鶏もも肉1枚を入れ、斜め薄切りした長ねぎ(1/2本くらい)をのせ、酒大さじ2、塩、こしょう各少々をふりかけます。この際、鶏肉は皮目を下に置くと、レンジ加熱してもムラなく火が通ります。ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(500W)で6~7分加熱。火が通ったら、ラップをかけたまま粗熱を取り、食べやすい大きさに手でほぐします。
2 鶏肉から出てきた汁を鍋に取り分け、水3カップでのばしてスープとします。ひと煮立ちさせたらヌクマム、砂糖、塩、こしょうで味をととのえ、もどして湯通ししたフォーともやしを加えてさっと煮る。お手元にフォーがなければ、ゆでうどんでも結構おいしくできます。
3 麺が温まったら器に盛り、スープを注いで1の鶏肉をのせ、青細ねぎや大葉、パクチーなどお好みの香草をトッピング。レモンをきゅっとしぼっていただきましょう。
(上記レシピは2人分)
簡単にするというのは、決して手を抜くことではありません。
馴染みない異国料理を、いかに日本の台所でおいしく再現するか。そのための工夫やアイディアを探ることも、私たち料理人の役目なのかもしれないな、と思う今日この頃です。
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